中小企業診断士への挑戦

2018年 中小企業診断士試験の一次試験合格、二次試験不合格となった人が、2019年合格に向け挑戦する日々を記録するブログ。

不揃いという羅針盤

こんにちは、tateです。


今日は、中小企業診断士二次試験の特徴と、それに対する私の取り組み(不揃いを使った定量評価の推移)についてまとめます。


中小企業診断士二次試験は、一次試験(選択式)とは異なり、短答式・記述式試験です。試験の解答が公表されない為、非常に対策の立て辛い・PDCAの回しにくい試験でもあります。


そんな二次試験においては、自分の書く答案が正しいものなのか評価する・される事が非常に大切です。予備校等に通い、講師や試験合格者から答案を評価して頂く事が有効な手段なのですが、それ以外に、自己評価する方法もあります。


それが『不揃いな合格答案』を用いた評価です。

https://www.amazon.co.jp/本-ふぞろいな合格答案プロジェクトチーム/s?page=1&rh=n%3A465392%2Cp_27%3Aふぞろいな合格答案プロジェクトチーム


不揃いな合格答案とは、試験を受けた方々から再現答案・評価結果を集め、それらを分析する事で、なにが得点要素になっていたのかをまとめた、素晴らしい本です。まさに、どこに進んでいいのかわからない大海をすすむ航海士にとっての羅針盤です。

…ちなみに、中小企業診断士のバッジも羅針盤をかたどったモノです。


私は過去問演習に際し、この不揃いな合格答案を使い、自分の答案を定量的に評価し続けました。

結果は下記の通りです。


9/27 56

9/29 57

10/6 70

10/7 75

10/8 60

10/11 66

10/13 89

10/19 66


最高 89

最低 56

平均 67.4

結果 A (60〜)



9/27 61

9/29 75

10/6 66

10/7 67

10/8 73

10/11 65

10/13 68

10/19 88


最高 88

最低 61

平均 70.4

結果 B (50〜59)



9/27 62

9/29 78

10/6 76

10/7 78

10/8 75

10/11 77

10/13 66

10/19 72


最高 78

最低 62

平均 73.0

結果 A (60〜)


9/27 70

9/29 69

10/6 92

10/7 77

10/8 78

10/11 88

10/13 83

10/19 58


最高 92

最低 58

平均 76.9

結果 B (50〜59)




 ちなみに、これら過去問演習は初見ではなく、複数回解いた後、演習を行った結果です。



まずは、不揃い基準自己採点結果 事例別平均値と、結果を比べてみます。


Ⅰ 平均 67.4 → 結果 A (60〜)

Ⅱ 平均 70.4 → 結果 B (50〜59)

Ⅲ 平均 73.0 → 結果 A (60〜)

Ⅳ 平均 76.9 → 結果 B (50〜59)


うーん…Ⅲが得意である自覚はありますが、ⅠとⅡに関しては不揃い基準通り、Ⅱ>Ⅰである感覚があります。しかし結果は逆。まだ得点開示請求中ですが、ⅠとⅡは似た様な得点かもしれません。つまり、ⅠもB程度の実力しかないという事。


Ⅳに関しては、過去問演習複数回繰り返すと流石に答えを覚えてしまい高得点が出るので、平均値との比較はあまり参考になりません。


…という事で、次は最低点との比較を行います。


Ⅰ 最低 9/27 56 → 結果 A (60〜)

Ⅱ 最低 9/27 61→ 結果 B (50〜59)

Ⅲ 最低 9/27 62 → 結果 A (60〜)

Ⅳ 最低 10/19 58 → 結果 B (50〜59)


 Ⅰ〜Ⅲは過去問演習(周回)開始時期あたりが最低であり、その後得点が上がっている為、やはり過去問演習が有効であると考えられます。


※後日追記

 勉強を続ける中で気付いたのですが、事例Ⅱは、ⅠやⅢと比べて更に、経営資源に乏しい小さな企業が扱われています。その様な企業が生き残るためには、企業の強みを最大限活かす為の助言をする事が重要であり、もしコンサルタントの助言に一貫性がなければ、企業の貴重な経営資源が分散してしまい、事例企業が窮地に追い込まれるかもしれません。則ち、各設問の回答内容に一貫性が無いと、得点が落ちる可能性がある。

設問間の回答内容の一貫性について「重要だ」「重要で無い」と各予備校意見は割れています。私は以前、全事例に対し「矛盾さえしなければ大丈夫」と考えていましたが、今は、事例Ⅱでは「非常に重要」、事例Ⅰ、Ⅲでは「矛盾さえしなければ大丈夫」と考えます。もしこの考えが正しければ、得点力として(筆者感覚的に)同レベルのⅠ〜Ⅲの内、Ⅱのみ評価が低かった事も説明できます。

今後は、得点要素を「設問制約」「因果」に則り盛り込むだけでなく、設問間の一貫性について気をつけます。


一方Ⅳについては、試験前に58点という最低点をマーク。ただ解くだけで有効な学習ができていなかったと考えられます。問題を数こなす事に囚われ、本質的な理解が滞っていた為、理解できていない問題が出ると全く歯が立たない・考えることすらできない状態だった…。




この不揃い基準自己採点を行う前の私の答案は、それは酷いもので、30〜40点台をウロウロする状態が続いていました。しかしそこから過去問演習の回を重ねる毎に得点が伸びていくことを感じ、更に不揃い基準自己採点を通じて伸びのスピードが上がる事も感じました。


ただ、反省すべき問題点は、上述の通り「過去問演習回数を重ねる事に囚われた事」です。…前のブログでも書きましたが、75日間で勝負するためには、一つ一つの論点を深掘りするより、全体的に浅く網羅することの方が合格により近づくと考えた結果なので、仕方ないと言えば仕方ないのですが…。


今はまだ、250日以上残っています。各論につき丁寧に理解を深める事に重きを置いて、今後の勉強を進めたいと思います。






前回の戦略は「合格ラインまで実力を上げ、後は運に任せる(合格ライン前後の争いに食い込む)」でした。不合格でしたが、評価はA評価二科目含む総合B評価、戦略通りの結果が出たと考えています。


今回の戦略は「合格ラインを超える実力を身につけ、確実に合格を掴む」です。過去問演習・不揃い基準自己採点・評価を通じ、各論の理解を深める事でそれを実現します。

2018年度二次試験 科目別評価結果

こんにちは、tateです。


本日、中小企業診断士二次試験 科目別の評価結果を受け取りました。


二次試験の合格基準は、4科目平均60点以上=Aで、40点未満=Dが一科目でもない事。なお、50〜59点=B、40〜49点=Cと評価されます。


私の評価結果は…


Ⅰ 組織人事論 : A (60〜)

Ⅱ マーケティング論 : B (50〜59)

Ⅲ 生産管理 :  A (60〜)

Ⅳ 財務会計 :  B (50〜59)


総合 :  B (50〜59)


でした。


少なくとも60点以上の科目が2科目あるので、あと20 or less点足りなかったという事です。…悔しい。


今後の勉強戦略としては


①Ⅰ〜Ⅲの努力の方向性はおそらく間違っていない。過去問演習を更に行い、解答の精度を上げる。

②勉強した分だけ点を稼げるⅣで60点切ったのは痛い(二次試験準備期間75日間という短期決戦を行う上で勉強科目の選択と集中を行なった結果であり、仕方ないといえば仕方ないのだけど)。こちらは、経営分析やCVP分析といった基礎問題から、NPVやDecision treeといった意思決定会計等の応用問題まで、一から勉強し直す。


一年目の試験は75日間の短期決戦だったけど、2年目は二次試験まであと300日ほどある。今度は全力+万全の準備で挑みます。

2018年度の振り返り 二次試験編 その②

こんにちは、tateです。


 前回は、一次試験合格〜二時試験までの過ごし方についてご紹介しましたが、今回は何故私は二次試験に落ちたのか、自分なりの考察をしていきたいと思います。


 二次試験対策として通った予備校では、二次試験の解法や、必要とされる知識について学びました。非常に分かりやすく、独学者に比べれば割と早い段階で、過去問演習できる水準に達したと思います。


 ただ、前回少し述べましたが、事例Ⅳ(財務会計)に関しては別でした。一次試験得点を見ても分かる通り、もともと財務会計は不得意です。ですが、予備校には割と財務会計を得意とする人が多く、またその方々が「二次試験の財務会計は一次より簡単だ」と仰っていたことを受け、あろうことか「そんなに勉強しなくても、財務会計は通るんだ」「得点調整がなされ、事例Ⅳではあまり差をつけない様になっているんだ」と、自分の都合のいい様に捉え、財務会計の勉強自体を怠っていました。


NPVは捨て、経営分析も各指標の中で目立つものをサッと書く。CVPとCFのみコツコツやってましたが、機械的に解いているだけで、解答・解説の理解もろくにしていない状態でした。


そして迎えた二次試験当日。事例Ⅲを解いた時には、すでに試験を終えた感覚でした。


はい、得点調整の入るⅣが来ます。


問題用紙を開け、分かる問題をポコポコ埋めていき、分からない問題は本当に適当に解いて終わりました。緊張のカケラもなく、本当に適当に…。


試験が終わり、予備校の模範解答で自己採点しましたが、30点+αというところ。


流石に不安になる。

…と、得点調整が…。


予備校の解答解説講義に出る。講師が「経営分析のできない中小企業診断士は、中小企業診断士失格です」と言っているのを聞き「う…受かってから勉強するもん」と心の中で言い訳し…そして月日が流れ…


合格発表の日。

勤務中でしたが、10:00になって直ぐに合格者発表のページを開き、コントロールF押して、自分の受験番号を入力してエンターを押す。


一致無し


…まぁ、そっか。あんなこと(事例Ⅳ)やったんだ。勿論不合格だよな。

それにしてもこの「一致無し」って、無情だな…。

(今だから勿論不合格と言えますが、結果発表前までは結構本気で「得点調整次第じゃホントに合格してる可能性あるよな」と考えてました。なお、よく「自信ありそうな感じですね」と周りの人から言われましたが、決して自信があった訳ではなく、今何を考えても得点は変わらないと開き直っていたのです笑)


バクバクする心臓を閉じ込めるかの様に合格者発表ページのウィンドウを消して、努めて普段の表情で、仕事に戻りました。





…と二次試験を振り返り、敗因は財務会計に有りと考えてはおりますが、Ⅰ〜Ⅲも私が自覚できていない間違った解答の方向性の立て方・癖があるかもしれません。まだランクや得点開示の結果は届いていませんが、それらを見ながら今後の勉強方針を修正していきたいと思います。